中国での休日、ホテルを出て散歩に。散歩といってもパスポートを持っていきます。ホテルから歩いて15分ほどの羅湖口岸から歩いて香港へ。橋を渡ると香港のMTR東鉄線の羅湖駅構内。人民元から香港ドルへ300元を両替し、オクトパスカードで改札口を通ります。停まってた電車に乗り、ひと駅目の上水で下車。駅中の吉野家へ。

深センでは無くなった「日式牛丼」がまだ香港ではあります。コーラとのセットで29.5HKD。日本円にして380円ほど。気のせいか中国の吉野家より美味しく感じます。英語で注文できるのも、こちらでは気が楽です。

食べ終わって駅の東側への階段を降り街中を歩きます。ここ上水は、香港のなかでは新界と云われる地区の最も中国寄りの街。でも香港の市街地までは電車で30分で行けるので、駅前だけはベッドタウンの雰囲気です。

商店街には、最近日本ではあまり見かけなくなった「活気」があります。

駅から10分ほど歩くとマンション街。歩道は広く整備されてます。ここ香港では、車は日本と同じ左側通行なので、中国で感じる違和感はありません。

上水駅前から20分も歩くと、まわりは田舎になります。上水は、駅を中心としたホントのベッドタウンでした。遠くに見える丘を目指して歩きます。

そのうち道はこんなに狭くなり、車はほとんど走ってません。もちろん歩いてる人などは誰もいません。強い日差しのなか、草の匂いを感じて歩きます。

あのあたりの丘を登ってみましょうか。途中に獣道のような人の通った跡がありそこを登っていきます。

道はここで終わってました。そこは香港の墓地。白い漆喰で仕上げられたお墓がいくつも点在してます。日本の墓地とは雰囲気が違います。でもやはり何となく不気味。遠くに見えるマンション群のあるあたりが上水の駅です。

人家のない小路を歩き始めて約2時間、ようやく普通の道までたどり着きました。

それでもこんな田舎道。バス停があったので、そこでバスを待ちます。

そのバス停には先客が一人いて、スーツケースに腰かけバスを待ってます。5分ほどすると、彼が広東語で話しかけてきました。手を横に振って「不是」というと、言葉は英語に変わります。「当分バスは来そうもないので割りかんでタクシー捕まえて上水の市街まで行かないか」といいます。すぐにOKと返事しました。
彼が「どこから来たのか」と聞いてきたので、深センだというと、驚きの表情。当然です。こんな北京語も広東語のできないやつが深センにいる訳ありません。「日本から仕事で来て、深セン滞在してる」というと納得しました。
話は世界同時不況のことになりました。数年前はニューヨークへ出稼ぎに行ってたが、仕事がなくなって帰ってきたとのこと。「でも中国はこれからも成長するので大丈夫」みたいなことを云ってました。
彼と会話していると15分ほどで、来るはずのないバスがやってきました。残念ながらそこで会話は終了。ちいさなマイクロバスに乗り込みました。

彼は買い物でもあるのか、上水駅のすこし手前で降りていきました。そのとき彼は、広東語しか分からない運転手に「こいつは上水の駅で降ろしてやってくれ」と僕の方を指さしまし、笑顔でバスをおりていきました。(多分そう云ったと思います)
僕が香港人と世間話をしたのは、これが最初で最後です。