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厚岸

その日、僕は塩狩から厚岸に向かいました。目的は、今年から厚岸で高校の国語の先生をやってる先輩のAさんを訪ねること。朝、塩狩から上りの普通列車で旭川へ。それからライラックで札幌。その次は特急おおぞらで釧路まで。根室本線で帯広から先へきたのは、僕はこれが始めて。

釧路は思った以上に大きな街でした。有名な幣舞橋まで歩いて行こうと思いましたが、けっこう距離があり諦めました。その釧路駅からは急行ノサップ、根室行きに乗ります。そのディーゼルカーは釧路駅を発車すると、市街地はすぐにおわり、ひたすら原野の中を走ります。人家や畑やなど、牧場すらも何もない原野を走ります。人工物はこの鉄道だけ。

いくつかの無人駅を通り過ぎ、1時間もかからず厚岸駅に到着。ここで札幌で分かれたH嬢・K嬢、八戸で分かれたTと再開。Aさんが教鞭をとる高校へ歩いて向かいます。高校の受付でA先生を呼び出してもらうと、すぐにAさんはやってきました。その日はAさん宅に泊めてもらいます。

Aさんは高校の近くに一戸建ての家を借りており、そこにみんなで歩いていきました。Aさんは2年先輩で、実家は東京ですが昨年北海道の教員採用試験に合格し、今年から厚岸で先生になりました。

Aさん宅では、厚岸で採れた色々な海産物を戴き、持参した焼酎を飲みながら色々話をさせてもらいました。

翌朝、Aさんは当然お勤めなので、僕たちは早々にお礼を云ってAさん宅を出発。厚岸の駅まで歩いていき、そこでTとはお別れ。Tは根室方面に向かうそうです。残った3人で上りの釧路行き普通列車に。このディーゼルカーは、けっこう混んでました。

釧路へついた僕たちは、駅レンタで半日小さい車を借りました。その手続き中、H嬢たちは数日前知床で一緒だったという女の子二人連れと再開。何と、女の子4人と僕とでドライブすることになりました。
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まずは釧路湿原を見に岩保木(いわぼっき)山へ。麓に車を停め歩いて展望台まで登ります。そこから広大な釧路湿原を堪能しました。それから根室方面へ国道を下り、再び厚岸へ。厚岸の南にある愛冠岬から太平洋を臨みます。
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そのあとは、海岸線を東に走り、琵琶瀬展望台から見る霧多布湿原。そして霧多布岬。
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帰りは来た道を戻り、釧路駅へ到着したときはレンタカー返却時間のギリギリでした。

それから女性4人と夕食です。駅に近い喫茶店でドリアなどを食べました。女性ふたりは本日釧路ユースに泊るとのこと。彼女たちと分かれ、僕たちは夜行急行の「まりも」に乗って札幌へ向かいます。発車時間までに時間はたくさんあります。僕たちは駅前に銭湯を見つけ、そこで汗を流しました。

釧路発札幌行きの急行まりもは、ちょうど定員ぐらいの混雑状況。僕たち3人で1ボックスとることができました。まりもは釧路を発車すると、真っ暗な道東を西に向けて疾走します。お風呂に入ってさっぱりした僕たちは早々に寝入ってしまいました。

16:53 | '84.08東北・北海道 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

富良野

釧路発札幌行きの夜行急行「まりも」に一晩揺られ、夜が明けてくると久しぶりの青空です。終点の札幌に到着し、ホームにある洗面所で顔を洗いました。それから僕たちは急行「狩勝」に乗って富良野へ向かいます。急行「狩勝」は、石勝線が出来る前から札幌と道東を結ぶ急行列車。特急「おおぞら」は石勝線経由となりましたが、この急行は今でも富良野経由の釧路行き。

富良野についた僕たちは今回の旅で3回目となる駅レンタ。その車で麓郷へ向かいます。「北の国から」のロケ地跡、麓郷の森についたとき、同じサークルの10人ほどの仲間に再開。彼らがこの時間ここに居ることを予め知ってたので、札幌からわざわざやってきた次第です。当時、僕たちはこういう行動を「乱入」と云ってました。

彼らはレンタサイクル、僕たちはレンタカー。行動半径の広い僕たちは麓郷の森だけでなく、五郎の廃屋や八幡丘の牧場など、いくつかのロケ地をまわりました。
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富良野観光を終えた僕たちは総勢10数名。富良野駅から札幌駅へ向かいます。そしてススキノで大宴会。けっこう盛上りました。その日の宿はススキノのビジネスホテル。東北から一緒に旅行してきたH嬢が、どうしてもラーメン横丁でラーメンが食べたいといいます。「美味しくないよ」といっても「食べたい」といいます。そして3人でラーメン横丁へ。やっぱり美味しくなかった。でも「満足」とH嬢は云ってました。

そこで彼女たちとはお別れ。二人は翌日早朝に内地へ帰りました。

翌日僕はゆっくり起きて、今回の旅行の最初だけ一緒だったKと札幌市内をブラブラ歩きます。なかでも北大の芝生で昼寝したのが、最高に楽しかった。僕たちは北大生に間違えられ、道を聞かれました。「すいません。ポプラ並木はどっちですか?」「ここを真っ直ぐ行って突きあたりを右に行って下さい」

何か本当に北大生になった気分でした。Kとはその後札幌駅でお別れ。Kは今晩の急行八甲田に乗るため、函館へ向かいました。その後、僕はひとりで小樽往復。小樽の街をブラブラ歩いただけです。

その日の夜行で僕は内地に帰ります。約半月に亘る旅行ももうすぐ終わり。20時頃に札幌を発車する特急「北斗」に乗って函館へ。0時過ぎの深夜便の青函連絡船に乗って早朝に青森到着。接続する特急はつかりに乗って盛岡へ。

盛岡始発の大宮行き「やまびこ」に朝の8時頃にのって、午前中に首都圏へ帰ってきました。

今年の夏の旅行もいろんなことがありました。最高に楽しい夏になりました。

16:54 | '84.08東北・北海道 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑